
東郷克彦
薬学博士・MBA・薬剤師免許保持。
岡山大学大学院修了後、製薬会社で薬物動態研究に従事し、ヒト細胞研究を推進。大阪大学大学院にて薬物代謝酵素の遺伝子変異研究で博士号取得。
研究と経営の融合に挑み、科学の成果を社会価値へつなげることに情熱を注ぐ。
座右の銘は「情けは人の為ならず」。
プロテインを選ぶ際に「WPC」や「WPI」といった表記を目にしたことはないでしょうか。WPCプロテインは、ホエイプロテインの中で最もポピュラーな種類で、コストパフォーマンスの高さや豊富な栄養素から、幅広い層に愛用されています。
本記事では、WPCプロテインの基本的な特徴をはじめ、WPIとの違い、メリット・デメリット、おすすめの摂取タイミング、そして自分に合った製品の選び方まで詳しく解説します。プロテイン選びで迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

東郷克彦
薬学博士・MBA・薬剤師免許保持。
岡山大学大学院修了後、製薬会社で薬物動態研究に従事し、ヒト細胞研究を推進。大阪大学大学院にて薬物代謝酵素の遺伝子変異研究で博士号取得。
研究と経営の融合に挑み、科学の成果を社会価値へつなげることに情熱を注ぐ。
座右の銘は「情けは人の為ならず」。
WPCプロテインとは「ホエイプロテインコンセントレート」の略称で、牛乳からチーズなどを製造する過程で生じるホエイ(乳清)を、膜処理でろ過・濃縮して作られたプロテインです。たんぱく質の含有率は約75〜80%で、製造工程でビタミンやミネラルといった栄養素がほどよく残るため、栄養バランスに優れています。
価格が比較的リーズナブルで、クリーミーなコクのある飲みやすい味わいから、プロテイン初心者にも広く選ばれているスタンダードな製品です。
(そもそもホエイプロテインについて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。)
ホエイプロテインとは?特徴や役割、おすすめの摂取タイミングも解説
WPCとWPIはどちらもホエイを原料としていますが、精製度に違いがあります。
| 項目 | WPC | WPI |
|---|---|---|
| たんぱく質含有率 | 約75〜80% | 約90%前後 |
| 乳糖 | 約5~10% | 約1%前後 |
| コスト | 比較的安価 | WPCよりやや高価 |
| 味・風味 | クリーミーでコクがある | さっぱりとした味わい |
WPIはさらに精製工程を経てたんぱく質の含有率を約90%前後まで高めており、同時に乳糖も低減されています。一方、WPCはたんぱく質含有率が約75〜80%と低めですが、コストが抑えられており、コクのある飲みやすい味わいも好評です。
牛乳でお腹が緩くなりやすい方にはWPIが向いていますが、そうでなければWPCでも十分なたんぱく質を摂取できます。
WPCプロテインを飲むメリットには、以下の3つがあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
WPCプロテインはWPIと比べて製造工程が少ない分、価格が抑えられており、コストパフォーマンスに優れています。たんぱく質を食事だけで補うのが難しい場合、プロテインを継続的に取り入れることが大切ですが、毎月の購入費用がかさむと続けにくくなります。
WPCであれば比較的手頃な価格で購入できるため、量を気にせず飲めて、日々のたんぱく質補給を無理なく習慣化しやすい点が魅力です。
WPCは製造工程で乳糖や脂質がほどよく残るため、水で溶かしてもミルクのようなコクとまろやかさが出やすいのが特徴です。WPIと比べて味のバリエーションも豊富で、チョコレートやバニラなど飲みやすいフレーバーが揃っています。
プロテインというと、粉っぽくて飲みにくいイメージを持つ方もいますが、WPCは飲みやすい味わいです。味わいに満足できると、毎日の摂取も苦になりにくく、続けやすくなるでしょう。
WPCプロテインはコスパや味わいに優れている一方、購入前に把握しておきたいデメリットもあります。WPCプロテインを飲むデメリットには、以下の3つがあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
WPCはWPIよりも乳糖が残っているため、体質によってはお腹がゴロゴロしたり、ゆるくなったりしやすいことがあります。日本人はラクターゼ(乳糖を分解する消化酵素)の活性が低いとされており、牛乳でお腹の調子が悪くなる方は注意が必要です。
心配な方はまず少量から試してみて、様子を見ながら摂取量を調整するとよいでしょう。
また、乳糖がカットされた製品もあります。乳製品が合わないと感じる方やお腹がゴロゴロするといった方は、乳糖がカットされた製品も検討してみましょう。
WPCのたんぱく質含有率は約75〜80%で、約90%前後のWPIと比べるとやや低くなっています。同じ量のプロテインパウダーを摂取した場合、WPIより少し少ないたんぱく質しか摂れない点は知っておきましょう。
ただし、1回あたりの摂取量を少し増やすことで補える範囲でもあります。価格が抑えられているWPCの方が、量を気にせず使えるという面では続けやすいといえます。
WPCはWPIと比べて脂質含量が高いため、カロリーがわずかに高くなります。1回あたり(20gと仮定)の脂質はおよそ1~2g程度含まれており、WPIと比べると差はあります。ただし、食事全体のバランスを意識していれば特段気にする必要はないでしょう。
厳格に糖質や脂質を抑えたい方はWPIが向いていますが、そこまでこだわらない方にはWPCで十分です。
WPCプロテインは飲むタイミングによって、たんぱく質をより効率よく摂取できます。おすすめの摂取タイミングには、以下の3つがあります。
それぞれのタイミングについて詳しく見ていきましょう。
睡眠中は長時間食事が取れないため、起床後は栄養補給を意識したいタイミングです。朝食にWPCプロテインを取り入れると、たんぱく質を手軽に補給しながら1日のエネルギー消費をしっかりサポートできます。
また、たんぱく質は三大栄養素の中で食事誘発性熱産生が高く、体温を上げて1日の代謝のサポートが期待できます。朝食にWPCプロテインを取り入れると、手軽にたんぱく質を補えるのでおすすめです。
昼食から夕食まで時間が空くと、空腹感が強くなって食べ過ぎにつながることがあります。たんぱく質は糖質と比べて血糖値を急激に上げにくく、満腹感を持続させやすい性質があるため、間食として取り入れると食事量の調整がしやすくなります。
お腹が空いた時には、お菓子や甘い飲み物の代わりにWPCプロテインを飲むのがおすすめです。甘みのあるフレーバーも豊富なので、間食の置き換えとして続けやすいでしょう。
トレーニングの前後は、たんぱく質を効率よく補給したいタイミングです。運動前にWPCプロテインを飲んでおくと、血中のアミノ酸を確保した状態でトレーニングに臨めます。運動後はカラダがたんぱく質を取り込みやすい状態になるため、なるべく早めに補給するのが望ましいでしょう。
また、糖質と一緒に摂ることでインスリンの分泌が促され、たんぱく質がカラダに届きやすくなるとされています。おにぎりなどと組み合わせるのもひとつの方法です。
WPCプロテインはさまざまな製品が販売されているため、何を基準に選べばよいか迷う方も多いでしょう。WPCプロテインの選び方には、以下の5つのポイントがあります。
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
WPCプロテインを選ぶ際は、まず成分表示でたんぱく質の含有量を確認しましょう。一般的なWPC製品のたんぱく質含有率は製品全体の約70〜80%が目安で、1食あたりおよそ20g前後を摂取できるものが多く販売されています。
含有率が高いほど少ない量でたんぱく質を補いやすい一方、含有率だけでなく味の飲みやすさや価格とのバランスも大切です。成分表示を見比べながら、自分のライフスタイルに合った製品を選んでみてください。
たんぱく質だけでなく、ビタミン類もまとめて補えるオールインワン処方の製品も多く販売されています。ビタミンB群やビタミンC・ビタミンDが配合された製品であれば、たんぱく質と一緒に複数の栄養素を手軽に摂取できます。
ただし、配合されているかどうかだけでなく、1回分あたりの含有量にも注目することが大切です。たとえば、ビタミンDであれば1日あたりの目安量は9.0μg程度とされており、製品によっては含有量がごく少量にとどまるケースもあります。
成分表示で「配合」と記載されていても、実際の含有量が十分でない場合は、栄養素を補う効果が限定的になることも少なくありません。ブランドや商品によりビタミンの配合量も異なるため、購入前に比較することがおすすめです。
プロテインは長期的に飲み続けることが大切なため、価格も選ぶ際の大事なポイントです。袋の値段だけでなく、たんぱく質1gあたりの単価を計算するとコスパを正確に比べられます。
また、まとめ買いやセール時の割引を活用するのも賢い方法です。続けやすい価格帯の製品を選んで、無理なくプロテイン生活を習慣化しましょう。
どんなに栄養バランスが優れていても、味が口に合わなかったり粉がダマになったりすると、毎日続けるのが難しくなります。チョコレートやフルーツ系など豊富なフレーバーが揃った製品を選ぶと、飽きずに続けやすくなるでしょう。
味の品質を客観的に判断する参考として、モンドセレクションなどの受賞歴もひとつの目安になります。また、ブレンダーボール付きのシェイカーを使うと粉末が溶けやすく、なめらかな飲み心地になるのでおすすめです。
WPCプロテインは、コスパの高さと飲みやすさを兼ね備えたプロテインです。製造工程でビタミンやミネラルも残りやすく、栄養バランスを意識したい方にも選びやすい製品です。
選ぶ際はたんぱく質の含有量や、価格帯、味の好みなどを総合的に見て、自分に合った製品を見つけましょう。摂取タイミングを意識しながら無理なく習慣化することが、長く続けるためのポイントです。